がんの方へ、
何を贈ればいいか
喜ばれやすいのは、相手の「いま」に合わせたものです。
治療の前と、治療中と、そのあと。体調も気持ちも、時期によって変わります。だから「これを贈れば正解」というものは、正直ないと思っています。
それでも、迷ったときの考え方はあります。turbouをつくって4年、贈りものを探している方と、売場やLINEでたくさんお話ししてきました。そのなかで私が大切にするようになったことを、まとめました。
この記事の答え
- 1相手の体調と気持ちの「いま」に合わせる。迷ったら、使っても使わなくても負担にならないものを。
- 2香りの強いもの、生花、食べものは、贈る前にご本人かご家族に確かめる。
- 3ものより残るのは、添えたひとこと。「頑張って」より「返事はいらないからね」。
相手の「いま」によって、うれしいものは変わります
治療の前は準備に使えるもの、治療中は手がかからないもの、治療のあとは外に出るのが楽しみになるものが選ばれやすいです。相手がいまどの時期にいるかを思い浮かべるだけで、選ぶものがかなり絞れます。
| 時期 | 選ばれやすいもの | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 治療がはじまる前 | 帽子やパジャマなど、準備に使えるもの | 自分で選びたい方もいます。一緒に選ぶのも一つです |
| 治療中 | 手がかからないもの。本、音楽、手紙、肌ざわりのよい身につけるもの | 食べものや香りは、体調によって受けつけないことがあります |
| 治療のあと | 外に出るのが楽しみになるもの。帽子やストール、一緒に出かける約束 | 「元通り」を急かさないこと |
迷ったら、「使っても、使わなくてもいいもの」を
相手に何かをさせない贈りものが、いちばんやさしいと私は思っています。
お礼の連絡、お返し、すぐに使うこと。元気なときなら何でもないことが、治療中は重く感じることがあります。
turbouの箱を、福山の貼り箱職人さんの手作りにしたのは、そのためでもあります。箱を開けると、メッセージが刻印されています。今すぐ着けられなくても、枕元に置いておくだけでいい。元気になったときに、手に取ってもらえたら。そんな贈りものにしたかったんです。
贈る前に、確かめておきたい4つのこと
香りの強いもの、生花、食べもの、高価すぎるもの。この4つは、贈る前にご本人かご家族に確かめておくと、すれ違いが少なくなります。
- 1香りの強いもの 治療中は、匂いに敏感になる方がいます。花やハンドクリーム、香りのある食べものは、聞いてからにしています。
- 2生花 病棟によっては、生花を持ち込めないことがあります。
- 3食べもの 食事に制限があったり、体調で食べられるものが変わったりします。
- 4高価すぎるもの お返しを気にさせてしまうことがあります。
病院のきまりや体調のことは、ご本人とご家族、そして病院がいちばんよく知っています。迷ったら、聞いてしまうのがいちばん確かです。
医療用帽子を贈るのは、失礼にならない?
失礼かどうかは、相手との関係と、ご本人の気持ちで決まります。「髪のことに触れていいのかわからない」と迷う方は、とても多いです。
turbouは、がんの治療をしていた友人のためにつくった帽子です。最初に考えたのは、病院帰りみたいに見えないこと。通院でも、カフェでも、「おしゃれをしている」と思える一枚にしたかった。
帽子を贈るなら、受け取る側が構えずにすむものを選ぶのがいいと思います。
- 1医療用に見えないデザインであること
- 2髪があるときにも使えること(turbouはターバンとヘアバンドの2WAYです)
- 3サイズ選びがいらないこと(turbouはフリーサイズです)
- 4届いたあとで交換できること(turbouは到着後7日以内なら交換できます)
「よかったら、元気な日に使ってね」。そのくらいの距離感で渡せるものが、贈る側にも、受け取る側にも、ちょうどいい気がしています。
ものより残るのは、添えたひとこと
添えるひとことは、短くて十分です。返事を求めない言葉のほうが、相手の負担になりにくいと思います。贈りものを選ぶ時間より、言葉を選ぶ時間のほうが長くなる。そういう方が多いです。
「頑張って」は、もう十分に頑張っている人には、少し重く届くことがあります。たとえば、こんな言葉はどうでしょう。
- 1「返事はいらないからね」
- 2「無理しないでね」
- 3「元気になったら、一緒にお茶しよう」
- 4「いつでも話、聞くよ」
短くていいんです。あなたのことを考えている人がいる。それが伝われば、もう十分な贈りものだと思います。
よくあるご質問
- がんの治療中の人に、プレゼントを贈ってもいいですか
- 贈ってよいと私は思います。ただ、体調や気持ちは日によって変わります。お見舞いに伺う場合は、前もってご本人かご家族に都合を聞き、贈りものは「受け取るだけでいいもの」を選ぶと、相手の負担が少なくなります。
- 抗がん剤治療中の人がもらってうれしいものは何ですか
- 人によって違いますが、手がかからず、置いておくだけでもいいものが選ばれやすいです。肌ざわりのよい身につけるもの、本や音楽、手紙などです。食べものや香りのあるものは、体調によって受けつけないことがあるので、確かめてから贈るほうがよいと思います。
- お見舞いや贈りもので、避けたほうがいいものはありますか
- 香りの強いもの、生花、食べものは、贈る前に確かめておくと、渡したあとの行き違いが減ります。病棟によっては生花を持ち込めないことがあります。高価すぎるものは、お返しを気にさせてしまうことがあります。
- 医療用帽子を贈るのは失礼になりませんか
- 相手との関係と、ご本人の気持ちによります。迷うときは、医療用に見えないデザインのもの、髪があるときにもヘアバンドとして使えるものを選ぶと、受け取る側も構えずにすみます。届いたあとで交換できるお店を選んでおくのも一つです。
- サイズがわからなくても帽子を贈れますか
- turbouはフリーサイズです。サイズや色が合わなかったときは、到着後7日以内であれば交換できます。
- 乳がんの友人には何を贈ればいいですか
- 手術や治療の時期に合わせて、手がかからないものを選ぶのがよいと思います。ご本人の好みを知っている人が選ぶのが、いちばんです。迷ったら「何か困っていることある?」と聞いてみる。それも立派な贈りものです。
この記事について
この記事は、turbouの作り手である髙田弥代が、贈りものを選ぶ方とお話ししてきたことをもとに書きました。治療や体調についての判断は、主治医や病院にご相談ください。
内容は2026年10月時点のものです。気づいたことがあれば、書き足していきます。