抗がん剤治療中の母に、
何を贈ればいいか
お母さんへの贈りものは、「遠慮させないこと」を先に考えると選びやすくなります。
「気を使わなくていいよ」と言われて、贈るほうも手が止まってしまう。母への贈りものには、そんな迷いがつきものだと私は想像しています。
turbouをつくって4年、贈りものを探している方と、売場やLINEでお話ししてきました。そのなかで私が大切にするようになった、迷ったときの考え方をまとめました。
この記事の答え
- 1母に遠慮させない贈りものを選ぶ。お礼もお返しも、すぐ使うことも、いらないものを。
- 2香りの強いもの、生花、食べものは、贈る前に母かご家族に確かめる。
- 3ものと一緒に、短いひとことを。「返事はいらないからね」のような、返事を求めない言葉が負担になりにくいと思います。
母への贈りものが、むずかしく感じる理由
むずかしく感じるのは、親子だからこそ、気持ちがいくつも重なっているからだと思います。
心配をかけたくない母と、何かしたい子ども。その間で、「贈りものをしたら、かえって気を使わせてしまうかも」と考えてしまう。
だから、正解を探すより、「母がどんな気持ちで受け取るか」を先に思い浮かべるほうが、近道だと私は思っています。
迷ったら、「遠慮させないもの」を
お礼の連絡、お返し、すぐに使うこと。元気なときなら何でもないことが、治療中は負担になるかもしれません。私は、そう想像して選ぶようにしています。
だから、相手に何かをさせない贈りものが、いちばんやさしいと思っています。
- 1お返しを考えなくていい 高価すぎるものは、かえって気にさせてしまうことがあります。
- 2すぐに使わなくていい 置いておくだけでいいもの。元気な日に、手に取ってもらえるもの。
- 3手がかからない 組み立てる、手入れする、食べきる、といった手間のないもの。
turbouの箱を、福山の貼り箱職人さんの手作りにして、箱を開けるとメッセージが刻印されているのも、そのためです。今すぐ着けられなくても、枕元に置いておくだけで御守りになる。そんな贈りものにしたかったんです。
治療の時期ごとに、選ばれやすいもの
治療がはじまる前は準備に使えるもの、治療中は手がかからないもの、治療のあとは外に出るのが楽しみになるものが、選ばれやすいです。母がいまどの時期にいるかを思い浮かべると、かなり絞れます。
| 時期 | 選ばれやすいもの | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 治療がはじまる前 | 帽子、パジャマ、ひざ掛けなど、準備に使えるもの | 母が自分で選びたいこともあります。一緒に選ぶのも一つです |
| 治療中 | 本、音楽、手紙、肌ざわりのよい身につけるもの。通院の付き添いもその一つです | 食べものや香りは、体調によって受けつけないことがあります |
| 治療のあと | 外に出るのが楽しみになるもの。帽子やストール、一緒に出かける約束 | 「元通り」を急かさないこと |
ものを贈るだけが、贈りものではありません。通院に付き添う、食事を届ける、ただ話を聞く。
香りの強いもの、生花、食べものは、贈る前に母かご家族に確かめておくと、すれ違いが少なくなります。病棟によっては、生花を持ち込めないことがあります。迷ったら、聞いてしまうのがいちばん確かです。
母に帽子を贈るとき、考えておきたいこと
母に帽子を贈ってもよいかは、母との関係と、母の気持ちで決まります。「髪のことに触れていいのかわからない」と迷う方は、多いです。
受け取った母が構えずにすむものを選ぶのがいいと思います。
turbouは、がんの治療をしていた友人のためにつくった帽子です。最初に考えたのは、病院帰りみたいに見えないこと。通院でも、カフェでも、「おしゃれをしている」と思える一枚にしたかった。
- 1医療用に見えないデザインであること
- 2髪があるときにも使えること(turbouはターバンとヘアバンドの2WAYです)
- 3サイズ選びがいらないこと(turbouはフリーサイズです)
- 4届いたあとで交換できること(turbouは到着後7日以内なら、サイズ・色の交換ができます)
色や形は、母の好みを知っている人が選ぶのがいちばんです。ただ、娘や息子が自分では選びきれないときは、公式LINEで、ご事情をうかがいながら一緒に選ぶこともできます。
渡すときは、「よかったら、元気な日に使ってね」くらいの距離感で。そのほうが、贈る側にも、受け取る側にも、ちょうどいい気がしています。
母に添える、ひとこと
添えるひとことは、短くて十分です。返事を求めない言葉のほうが、母の負担になりにくいと思います。贈りものより言葉を選ぶ時間のほうが長くなる方が多いです。
「頑張って」は、もう十分に頑張っている人には、少し重く届くことがあります。たとえば、こんな言葉はどうでしょう。
- 1「返事はいらないからね」
- 2「無理しないでね」
- 3「元気になったら、一緒にお茶しよう」
- 4「いつでも話、聞くよ」
- 5「いつもありがとう」
親には、照れくさくて言えない言葉もあります。ものに添えるカードなら、口では言えないことも書けることがあります。短くていいんです。あなたのことを考えている人がいる。それが伝われば、もう十分な贈りものだと思います。
よくあるご質問
- 抗がん剤治療中の母に、プレゼントを贈ってもいいですか
- 贈ってよいと私は思います。ただ、体調や気持ちは日によって変わります。贈りものは「受け取るだけでいいもの」を選び、お礼やお返しを求めない言葉を添えると、母の負担が少なくなります。
- 抗がん剤治療中の母が、もらってうれしいものは何ですか
- 人によって違いますが、手がかからず、置いておくだけでもいいものが選ばれやすいです。肌ざわりのよい身につけるもの、本や音楽、手紙などです。食べものや香りのあるものは、体調によって受けつけないことがあるので、確かめてから贈るほうがよいと思います。
- 母が「何もいらない」と言うときは、どうすればいいですか
- 遠慮から出た言葉のことも多いです。ものを贈るのではなく、通院に付き添う、食事を届ける、話を聞くといった形にするのも一つです。ものを贈るなら、お返しを考えなくていい、小さなものを選ぶと受け取りやすいと思います。
- 誕生日や母の日は、いつもどおりお祝いしてもいいですか
- いつもどおりでよいと私は思います。ただ、体調に合わせて、会う時間を短くしたり、贈りものを手がかからないものに変えたりすると、母も過ごしやすいかもしれません。迷うときは、母かご家族に聞いてみるのがいちばん確かです。
- 母に医療用帽子を贈るのは失礼になりませんか
- 母との関係と、母の気持ちによります。迷うときは、医療用に見えないデザインのもの、髪があるときにもヘアバンドとして使えるものを選ぶと、受け取る側も構えずにすむことが多いです。届いたあとで交換できるお店を選んでおくのも一つです。
- サイズがわからなくても、帽子を贈れますか
- turbouはフリーサイズです。サイズや色が合わなかったときは、到着後7日以内であれば交換できます。ギフト包装とメッセージカードにも対応しています。
この記事について
この記事は、turbouの作り手である髙田弥代が、贈りものを選ぶ方とお話ししてきたことをもとに書きました。治療や体調についての判断は、主治医や病院にご相談ください。
内容は2026年10月時点のものです。気づいたことがあれば、書き足していきます。