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抗がん剤治療中の母に、
何を贈ればいいか

2026年10月 公開 文 髙田弥代(turbou 作り手/diporto合同会社 代表)

お母さんへの贈りものは、「遠慮させないこと」を先に考えると選びやすくなります。

「気を使わなくていいよ」と言われて、贈るほうも手が止まってしまう。母への贈りものには、そんな迷いがつきものだと私は想像しています。

turbouをつくって4年、贈りものを探している方と、売場やLINEでお話ししてきました。そのなかで私が大切にするようになった、迷ったときの考え方をまとめました。

この記事の答え

  • 1母に遠慮させない贈りものを選ぶ。お礼もお返しも、すぐ使うことも、いらないものを。
  • 2香りの強いもの、生花、食べものは、贈る前に母かご家族に確かめる。
  • 3ものと一緒に、短いひとことを。「返事はいらないからね」のような、返事を求めない言葉が負担になりにくいと思います。

母への贈りものが、むずかしく感じる理由

むずかしく感じるのは、親子だからこそ、気持ちがいくつも重なっているからだと思います。

心配をかけたくない母と、何かしたい子ども。その間で、「贈りものをしたら、かえって気を使わせてしまうかも」と考えてしまう。

だから、正解を探すより、「母がどんな気持ちで受け取るか」を先に思い浮かべるほうが、近道だと私は思っています。

迷ったら、「遠慮させないもの」を

お礼の連絡、お返し、すぐに使うこと。元気なときなら何でもないことが、治療中は負担になるかもしれません。私は、そう想像して選ぶようにしています。

だから、相手に何かをさせない贈りものが、いちばんやさしいと思っています。

  • 1お返しを考えなくていい 高価すぎるものは、かえって気にさせてしまうことがあります。
  • 2すぐに使わなくていい 置いておくだけでいいもの。元気な日に、手に取ってもらえるもの。
  • 3手がかからない 組み立てる、手入れする、食べきる、といった手間のないもの。

turbouの箱を、福山の貼り箱職人さんの手作りにして、箱を開けるとメッセージが刻印されているのも、そのためです。今すぐ着けられなくても、枕元に置いておくだけで御守りになる。そんな贈りものにしたかったんです。

治療の時期ごとに、選ばれやすいもの

治療がはじまる前は準備に使えるもの、治療中は手がかからないもの、治療のあとは外に出るのが楽しみになるものが、選ばれやすいです。母がいまどの時期にいるかを思い浮かべると、かなり絞れます。

時期選ばれやすいもの気をつけたいこと
治療がはじまる前帽子、パジャマ、ひざ掛けなど、準備に使えるもの母が自分で選びたいこともあります。一緒に選ぶのも一つです
治療中本、音楽、手紙、肌ざわりのよい身につけるもの。通院の付き添いもその一つです食べものや香りは、体調によって受けつけないことがあります
治療のあと外に出るのが楽しみになるもの。帽子やストール、一緒に出かける約束「元通り」を急かさないこと

ものを贈るだけが、贈りものではありません。通院に付き添う、食事を届ける、ただ話を聞く。

香りの強いもの、生花、食べものは、贈る前に母かご家族に確かめておくと、すれ違いが少なくなります。病棟によっては、生花を持ち込めないことがあります。迷ったら、聞いてしまうのがいちばん確かです。

母に帽子を贈るとき、考えておきたいこと

母に帽子を贈ってもよいかは、母との関係と、母の気持ちで決まります。「髪のことに触れていいのかわからない」と迷う方は、多いです。

受け取った母が構えずにすむものを選ぶのがいいと思います。

turbouは、がんの治療をしていた友人のためにつくった帽子です。最初に考えたのは、病院帰りみたいに見えないこと。通院でも、カフェでも、「おしゃれをしている」と思える一枚にしたかった。

  • 1医療用に見えないデザインであること
  • 2髪があるときにも使えること(turbouはターバンとヘアバンドの2WAYです)
  • 3サイズ選びがいらないこと(turbouはフリーサイズです)
  • 4届いたあとで交換できること(turbouは到着後7日以内なら、サイズ・色の交換ができます)

色や形は、母の好みを知っている人が選ぶのがいちばんです。ただ、娘や息子が自分では選びきれないときは、公式LINEで、ご事情をうかがいながら一緒に選ぶこともできます。

渡すときは、「よかったら、元気な日に使ってね」くらいの距離感で。そのほうが、贈る側にも、受け取る側にも、ちょうどいい気がしています。

母に添える、ひとこと

添えるひとことは、短くて十分です。返事を求めない言葉のほうが、母の負担になりにくいと思います。贈りものより言葉を選ぶ時間のほうが長くなる方が多いです。

「頑張って」は、もう十分に頑張っている人には、少し重く届くことがあります。たとえば、こんな言葉はどうでしょう。

  • 1「返事はいらないからね」
  • 2「無理しないでね」
  • 3「元気になったら、一緒にお茶しよう」
  • 4「いつでも話、聞くよ」
  • 5「いつもありがとう」

親には、照れくさくて言えない言葉もあります。ものに添えるカードなら、口では言えないことも書けることがあります。短くていいんです。あなたのことを考えている人がいる。それが伝われば、もう十分な贈りものだと思います。

よくあるご質問

抗がん剤治療中の母に、プレゼントを贈ってもいいですか
贈ってよいと私は思います。ただ、体調や気持ちは日によって変わります。贈りものは「受け取るだけでいいもの」を選び、お礼やお返しを求めない言葉を添えると、母の負担が少なくなります。
抗がん剤治療中の母が、もらってうれしいものは何ですか
人によって違いますが、手がかからず、置いておくだけでもいいものが選ばれやすいです。肌ざわりのよい身につけるもの、本や音楽、手紙などです。食べものや香りのあるものは、体調によって受けつけないことがあるので、確かめてから贈るほうがよいと思います。
母が「何もいらない」と言うときは、どうすればいいですか
遠慮から出た言葉のことも多いです。ものを贈るのではなく、通院に付き添う、食事を届ける、話を聞くといった形にするのも一つです。ものを贈るなら、お返しを考えなくていい、小さなものを選ぶと受け取りやすいと思います。
誕生日や母の日は、いつもどおりお祝いしてもいいですか
いつもどおりでよいと私は思います。ただ、体調に合わせて、会う時間を短くしたり、贈りものを手がかからないものに変えたりすると、母も過ごしやすいかもしれません。迷うときは、母かご家族に聞いてみるのがいちばん確かです。
母に医療用帽子を贈るのは失礼になりませんか
母との関係と、母の気持ちによります。迷うときは、医療用に見えないデザインのもの、髪があるときにもヘアバンドとして使えるものを選ぶと、受け取る側も構えずにすむことが多いです。届いたあとで交換できるお店を選んでおくのも一つです。
サイズがわからなくても、帽子を贈れますか
turbouはフリーサイズです。サイズや色が合わなかったときは、到着後7日以内であれば交換できます。ギフト包装とメッセージカードにも対応しています。

この記事について

この記事は、turbouの作り手である髙田弥代が、贈りものを選ぶ方とお話ししてきたことをもとに書きました。治療や体調についての判断は、主治医や病院にご相談ください。

内容は2026年10月時点のものです。気づいたことがあれば、書き足していきます。

書いた人

髙田弥代(たかた みつよ) diporto合同会社 代表。広島県福山市のネイリストです。がんの治療をしていた友人のために、turbouをつくりました。2022年、クラウドファンディングで210人の方に支援していただき、turbouは生まれました。

turbouのこと

turbouは、広島県福山市の小さなブランドです。医療用に見えない、ターバンにも帽子にもなる一枚をつくっています。福山の貼り箱職人さんが手作りした箱に入れて、ギフト包装とメッセージカードにも対応しています。

贈りものとして選ぶ どれを贈るか迷ったら、公式LINEでご相談ください。ご事情をうかがいながら、いっしょにお選びします。